健康

【オトコの体臭】夏場は特に気をつけたい!汗、皮脂などのニオイ対策と注意点

もうすぐあつ〜い夏がやってきます。夏といえイベントも盛り沢山! 彼女や片想い中の人と花火に海にキャンプなどお楽しみが待っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、ちょっと動いただけでも噴き出す汗やニオイが気になるという人もいるでしょう。そこで今回は、夏は特に気をつけたい汗、皮脂などのニオイ対策と注意点をお届けします。

目次

夏は特に気をつけたい!

画像:Michal Kowalski / shutterstock

夏は1年を通して一番汗をかく季節、切っても切れない「汗」と「ニオイ」の季節でもあります。蒸し暑い日本の夏、通勤、通学などは地獄のような日々ではないでしょうか。

汗は加齢によって徐々に減少する傾向があるのですが、それでも、夏は大量に汗をかきますよね。ちょっと動いただけでも背中を流れる汗。汗をかけばかくほど気になるニオイ。もともと、汗は無臭なのに、なぜニオイを発生させるのでしょうか?

汗の役割とニオイの原因

汗は皮膚表面を弱酸性に保つ働きがあり、細菌の繁殖を抑え、体内の老廃物(アンモニア、尿素など)の排出、皮膚の保湿などの役割を担っています。

人間は汗をかくことで体温調節をしています。風邪をひいて熱がでたときやスポーツで体温があがったときなどに体が反応して、汗をかくことで体温を下げているのです。

人間にとってなくてはならない汗なのですが、細菌の繁殖を抑えてくれるのになぜ臭うの? と思いますよね。実は、皮膚の表面で皮脂やアカなどと混じり合った汗を細菌が分解する際に臭いを発生させるのです。

衣類にも気をつけよう!

細菌の分解は皮膚の表面でなく、汗が染み込んだ衣類の中で起こる場合もあります。汗が染み込んだ衣類の繊維の中で細菌の分解が起こりニオイを発生させてしまうのです。

そのため、身体からではなく衣服から臭うことも。夏は、身体から臭う体臭ばかりに気を取られがちですが、衣類も清潔に保つことが体臭対策に繋がります。

体臭が発生しやすい箇所

男性の場合、体臭の発生しやすい部位があります。詳しく説明するのでみていきましょう。

(1)ワキの下

ワキの汗にはアポクリン腺から出る汗と、エクリン腺から出る汗の2種類があります。それぞれに異なる成分を含んでいるのですが、どちらも細菌が汗を分解することでニオイが発生するという点で共通しています。

アポクリン腺から出る汗
アポクリン腺から出る汗は、白く濁っている特徴があります。脂質やタンパク質などニオイのもととなる成分を多く含んでおり、 もともとはフェロモンの役割をはたしていたともいわれています。
引用:Kao

エクリン腺から出る汗
全身のほとんどに分布しています。主に体温調節のために汗を出す汗腺で、分泌される汗は無味無臭です。
引用:Kao

アポクリン腺は、ほぼすべての人にあるものです。ワキガ体質の人はそうでない人に比べてアポクリン腺の数が多く特有のニオイが強くなりやすく、エクリン腺から出る汗とともにニオイが周囲に拡散しやすい傾向にあります。

(2)首周り・後頭部

本格的な加齢臭は50代からなのですが、30代でニオイも変化してきます。汗臭は20代が強くなるのですが、ニオイのピークはミドル脂臭になる35~45歳です。

ミドル脂臭の主な発生場所は、首周りと後頭部。ミドル脂臭にはジアセチルという成分が含まれています。このジアセチルと中鎖脂肪酸が混ざることによりミドル脂臭になり、細菌が汗を分解する際、油の使い古しのような強烈なニオイを発生させます。

ただし、ジアセチルは早ければ20代から発生する場合も。加齢と共に増加し発生量がピークになる傾向があるようです。

(3)耳うら

枕が臭い!もしかして加齢臭? と思っていませんか? 枕=頭のニオイ→加齢臭とイメージしてしまいますよね。間違ってはいないのですが、実は、耳裏から加齢臭が発生という話は間違い。耳の裏から発生するのはミドル脂臭です。枕が臭う原因もミドル脂臭であると思われます。

加齢臭は、皮脂の中に含まれる脂肪酸・パルミトレイン酸が酸化することで発生する2ーノネナールが原因成分です。

(4)背中

一般的に、胸や背中のような体幹部のほうが汗をかきやすく、体幹部でも特に脊柱近辺は汗の量が多くなります。

背中は皮脂腺が多くニキビができやすい場所でもあり、ホルモンバランスが崩れると背中の皮脂が過剰に分泌。細菌が皮脂を分解する際ニオイを発生させます。また、加齢により生み出されるノネナールが分泌されています。

女性と男性の汗の違い

男性と比べ、女性は夏でも良い香りをする人が多いのはなぜでしょう。夏、暑く汗をかく量は違うとしても条件は同じなのにと思いますよね。

男性は女性に比べ汗の量だけでなく、皮脂量も2倍近く多いワキのニオイの原因となる菌の割合も高いことが判明しています。そのため、放置しているとニオイが強烈になってしまうのです。

汗のにおいが気になる恋愛シーンは、ハグやキスをしたとき、長時間一緒に過ごしているとき、寝起き、屋外デートでくっついたときです。

汗をかきやすい屋外でのデートや自宅でくつろいでいるときにうっすら漂う汗のニオイ。彼女を不快にさせないためにも汗対策をはしっかりしたいですね。

汗・皮脂のニオイ対策

周囲に不快感を与えないためにも、何より自分自身のためにも体臭対策はしっかりしましょう。

(1)ワキのニオイ

とにかく清潔に保ちましょう。外出先でもこまめにワキの下を拭くように心がけてください。都度拭くことで、ワキガのニオイも抑えることができます。

ワキ毛の処理もおすすめです。ワキ毛が密集していると細菌の寝床になり繁殖が活発化してしまうことも。ワキのニオイ、ワキガが気になる人はワキ毛の処理をしてみてはいかがでしょうか。ボディーソープ、石鹸などは、男臭の原因を除去してくれるものを選ぶようにしてください。

(2)足のニオイ

夜、帰宅して靴を脱いだら強烈なニオイが…ということもあるでしょう。足のニオイの主な原因はイソ吉草酸(いそきっそうさん)という雑菌です。脂肪酸の一種で無色透明な液体で、蒸れた靴下のようなニオイが特徴的です。

足のニオイ対策は、イソ吉草酸が生み出す雑菌を徹底的に除去しましょう。そのため、殺菌・消毒できるソープで足・足指・足裏を洗うようにしてください。足のニオイ対策用のソープなどがおすすめです。なぜなら、足の指にこびりついた雑菌はなかなか手強く、優しく洗うだけでは落ちない場合があります。

足の爪も短く切り揃えてください。足の爪が伸びていたら、爪の中で雑菌が増殖してしまいます。足裏の角質ケアも忘れずに! 角質の中も雑菌の温床です。軽石、ピーリングなどで定期的にケアしてください。

余談ですが、イソ吉草酸は悪臭防止法という法律の規制対象にもなっているほど強烈なんです。足を清潔に保ちニオイを徹底除去していきましょう。

(3)頭のニオイ

頭皮ケアに特化したスカルプシャンプー、医薬部外品(薬用)シャンプーなどを使用しましょう。殺菌効果や抗菌効果の成分が配合されているものがおすすめです。

シャンプーを変えても正しい洗い方ができていなければ意味がありません。では、正しいシャンプーの仕方を説明するので参考にしてください。

シャンプーの正しい洗い方

(1)洗う前にブラッシング
ブラッシングをすることで固体脂をほぐし、汚れを浮かしましょう。生え際から頭頂部に向かってとかすと良いでしょう。

(2)髪と頭皮を十分に濡らす
髪と頭皮をしっかり濡らしてシャンプーが隅々まで行き届くようにします。

(3)洗う
シャンプーを手のひらに取って広げてから洗うようにしてください。耳上や後頭部の内側など、忘れがちな部位も丁寧に洗いましょう。指の腹で頭皮をマッサージするように洗ってください。

(4)しっかりすすぐ
汚れが残らないように、指で触れながら頭皮や髪にヌルつきがなくなるまで丁寧に洗い流してください。

(5)コンディショナーかトリートメント
軽く水気を取ってから、コンディショナーかトリートメントを手グシで髪全体に行き渡らせます。洗い流すときは指の腹で地肌から始め髪に指を通しながら洗い流します。

(6)やさしくタオルドライする
タオルで頭全体を包みこむようにしてやさしくタオルドライします。タオルをかぶり、指の腹で頭皮の水分をふき取ってください。

体臭対策の注意点

体臭対策をするときの注意点をみていきましょう。

(1)汗をかいたら放置しない

基本中の基本、汗をかいたら放置しないようにしましょう。細菌が汗を分解する前に汗拭きシートなどでこまめに汗を拭いたり、可能であればシャワーを浴びたりするようにしてください。放置すると放置する分、ニオイがどんどん発生してしまいます。

(2)シャワーでなく湯船に浸かる

多忙な日々を送るとついついシャワーで済ませてしまう場合もあると思いますが、汗をかきやすい夏は意識して湯船に浸かるようにしましょう。湯船に浸かることで汗腺を鍛えることができるそう。

汗腺を鍛えるとベトベトした濃度の高い汗から、サラサラとした汗をかけるようになります。サラサラとした汗は成分がほぼ水に近く蒸発もしやすいのニオイの発生を抑制することができるとのことです。

(3)生活習慣を見直す

不規則な生活、バランスの悪い食生活、運動不足、喫煙や飲酒、ストレスなどは、汗や皮脂の成分を変化させニオイの原因にもなります。生活習慣が乱れていると、体内に活性酸素がたまって、加齢臭のもととなる過酸化脂質も増えてしまいます。ニオイが気になる人は生活習慣を見直してみましょう。

牛・豚・鶏などの肉類や、バター、チーズ、揚げ物やジャンクフードなど、動物性タンパク質や脂肪の多い食品は控えるようにしましょう。これらの食品は、アンモニアや硫化水素などニオイの強い物質を発生します。脂肪も分解されると、脂肪酸となりニオイのもとになります。

また、暑いからといって1日中、エアコンの効いた快適な場所にいると、汗腺の機能が低下してしまいます。適度な運動をして汗をかき汗腺を鍛えるようにしましょう。

体臭グッズを携帯

体臭対策グッズをうまく活用してニオイを抑えましょう。

・デオドラント剤

ニオイの発生する部分に直接塗ることでニオイを抑制してくれます。デオドラント剤は、清潔な肌に使用することで効果を最大に発揮します。汗をかく前、お風呂上がりに使用するようにしましょう。

スプレータイム:ワキ、背中など広範囲に使用することができる。
ロールタイプ:狭い範囲にピンポイントで使用することができる。
クリームタイプ:足の指など塗りにくい部位に使用することができる。

ドラッグストアなどで購入することができどれも持ち運びが便利。用途により使い分けてみてはいかがでしょうか。

・汗拭きシート

汗をかいたときにニオイとベタつきを除去するには汗拭きシート、または濡れタオルがおすすめです。

汗拭きシートは、医薬部外品タイプと化粧品タイプがあるのですが、化粧品タイプは、腋臭や皮膚汗臭を防ぐ効果をあまり期待できません。腋臭防止成分が配合されている医薬部外品の汗拭きシートがおすすめです。

基本的に身体の汗やベタつき、ニオイが気になるときに使うものです。拭いた後、清涼感を感じるようメントールやアルコール成分が含まれているものもあります。顔などデリケートな部分を拭きたい場合は使用できるかチェックすることを忘れないようにしてください。

・制汗剤

制汗剤は、一時的に発汗を抑えてくれる機能があります。とにかく汗をかきたくない! という人は制汗剤などを使用してみてはいかがでしょうか。ただし、制汗剤の使用はワキと足だけにしてください。

全身に使用してしまうと汗をかけず体温調節ができなくなり、熱中症などのリスクが上がってしまいます。制汗剤は、お風呂上がり、汗拭きシートやぬれタオルで汗をふき取ったタイミングで使用してください。清潔な肌に使用が原則となっています。

【まとめ】暑い夏も清潔感のあるオトコに!

気象庁の予報では、2022年の5月から7月にかけては全国的に気温が高くなる傾向で、5月は季節外れの暑さの日が多く、熱中症に注意が必要とのことです。暑さも厳しくなり汗や体臭がますます気になる季節に突入!

「〇〇くんってなんか汗臭いんだよね……」なんて言われないために肌を清潔に保つことが1番。モテる男は清潔感に溢れています。汗を放置しない、対策グッズを活用するなどで、不快なニオイも潰していきましょう。

デキる男は夏でも爽やか! 今回、お届けした対策法や注意点を心がけ、清潔感、清涼感を周囲に振りまきましょう。

【おすすめ記事】
気になる【若白髪】老けてみえる!?女性目線の印象や白髪の原因と改善方法

画像:Michal Kowalski / shutterstock
画像:Sahara Prince / shutterstock